Little AngelPretty devil 〜ルイヒル年の差パラレル・番外編

    暗い森 夢迷子
 



 気がついたら鬱蒼とした森の中を歩いていた。そこへと至る前後がどうしても思い出せなくて。ただ、独りではなかった筈だというのが、頭か肌合いか、どちらとも言えぬ感覚で自我から離れず。だったら、自分は連れとはぐれたのだろうか。それともはぐれたのは連れの方だろか? もしもそうなら向こうも独り、さぞや心細がっているかも知れないから。早く合流してやらないとと、気が急くままに足を速める。真っ暗ではない。されど、明るくもない。辺りにあふれる木々や下生え、倒れた幹にまといつく苔などなどの、様々な緑は一応見て取れるのだが、どちらかと言えば陰の方が拮抗では勝っており。頭上を仰げば、空を縁取るように梢が重なり、結構な天蓋を編み上げているのがシルエットになっている。
“人の和子では、真っ暗も同様かもな。”
 自分はどちらかと言えば自然界の側に近い蟲の邪妖だから、例えば茂みからはみ出しているものが不意にひたりと脛にあたるシダやら芒やらにも驚かず、足も取られぬまま歩めているが、人の眸ではほんの数歩先でさえ闇の中かも。見えないものほど感じないものほど怖いものはないから、気丈な彼
の人であれ…警戒するあまりにどっぷりと消耗しているやも知れぬ。勝手に何処に行ってたと、こちらを怒鳴りつける元気があるうちに、早く見つけてやらないとと。顔にかかりそうになる若い枝を避けるため、時折僅かほど身を躱しつつも、急く気持ちそのままにわしわしと進むのだが。何故だろうか、一向に出口が見えて来ない。森は明けず、さりとて深くもならず。
“…これは、魅入られたかの?”
 立ち止まり、いま一度 周囲を見回す。圧倒されそうなほどというと大仰ながら、それでも視野から途切れぬほどの木々なのに、不思議と草いきれを感じない。もしかしたら小雨でも降っているのだろうか。天からの来訪者に意識が向いていると、自然は普段以上に寡黙になるものだと知っている。そうと思ったほどに一面の緑は静かで大人しく、
“害意は無さげだが…。”
 敵意や悪意は感じないものの、自分をこの状態から解放する何かしら、そちらの糸口さえ寄せない頑なさをだけひしひしと感じる不思議な空間であり。
“日頃、人の和子にばかり肩入れしているから、罰でも食うたかの。”
 意志ある存在だからこそ、好き嫌いがあったりより好みをしたりは仕方がなかろうにと、誰へともなく思ってみるが、それでも周囲の気配は変化を見せずで、
“…う〜ん。”
 これは困ったのと立ち止まる。もしかして、こっちから勝手に踏み込んでしまったのだろか。あちこちで様々に、新しい生命の息吹も力強い季節であるだけに、そういった新芽の力同士が思わぬ干渉をし合うことで、亜空への入り口や隙間だとかがひょこりと開いていたのかも。
「…ん?」
 ふと。すぐの足元に、風に揺れて咲いていた花を見つけた。豊かな緑が覆うとはいえ、ともすれば白黒の影絵の世界に見えるくらいに、不自然なほど照度の低い中。それでも淡い青紫の色が見て取れて、
「…何だったかの。つゆくさ? しおん…は秋の花か? あやめ…は、このようなところには咲かぬか。」
 しまった、そういうのの名前には疎い。ちびさんが広げていた図録に、もっと気を入れて目を通しておくべきだったな。アザミにも似ているな、ベニバナ…は黄色だよな。人の和子よりも近しい“お友達”な存在の名前が出て来ぬとは。よもや、とうとう記憶が飲まれつつあるのだろうか。いやいや、最初から知らないだけだ。落ち着け落ち着けと自分を宥めて、
“されど…。”
 どうして眸がいったのか。他には花なぞ何処にもなかった、あまりに愛想のない森の中だのに、どうしてこの一輪だけ?
“一輪だけ、か。”
 単独の名を思い出そうとしかけたほどの存在感のある花で、名もない野草にありがちな、ほっこりと懐っこい素朴さには縁遠く、ともすればつれない印象さえする。そんな凛々しい佇まいが、まるで誰ぞのようだなと、それに気づいて…ついの苦笑がこぼれてしまう。ほっそりと嫋
たおやかで、それはそれは可憐な姿だというのに。孤高に身を置いていても、寂しげにも憐れにも見えない凛としたしなやかさ。どんなやっかみや嫌がらせ、謂れのない誹謗中傷の嵐が押し寄せて来ようとも、昂然と顔を上げたままで高笑いしている存在を知ってる。腰が強くて自信家で。空威張りからせいぜい強がっているというのではなく、知性の基礎も場数を踏んでる度胸もしっかと固め、中身が充実しているその上で、怖いものなしの傍若無人を貫き通している本格派。どんな厚顔のタヌキ爺にも臆することなく、そして同時に遠慮も斟酌もなく。天女のような姿を裏切り、相手の面目だまを完膚無きまで叩きのめす、空恐ろしい若い衆。

  “そうなんだよなぁ…。”

 例えばアジサイは、どんな葉っぱでも食べる悪食な山羊が、なのに唯一避ける葉だと聞いたことがある。見かけは可憐でも、芯は頼もしいことこの上もないと、誰よりもそれを知ってる自分だってのにな。なのに何でか、護ってやらねばと思ってしまう。寄ると“鬱陶しい”と蹴ることのほうが多い、我儘勝手で傲岸でつれない奴なのに。危急の場にあると知れば、不安が煽る鼓動の響きに打ちのめされそうになるほどだし、何としてでも駆けつけてやらなきゃあと躍起にもなる。
“ああまで頼もしい奴なのになぁ。”
 直接対決して屈した訳ではないからだろか。それとも、自分もまた、あの玲瓏な姿についつい惑わされているのだろうか。褒めてもらったこともないのに、感謝されたこともないのにね。なのに、彼の身へ降りかかる災禍・奇禍を振り払うことへ、一番に貢献したいと切に思ってしまうのは、

  “…もしかして、これって。”

 見込んだ相手の役に立てることが嬉しい…という、それはそれは純粋で基本的な感情には違いなく。なんかそれって…。
“お手伝いをすることでお母さんに褒められたいのと一緒じゃねぇかよな。”
 大好きな人に向こうからも愛されたいがゆえ、あなたでなければと価値を認めてほしいがゆえに、どんな奉仕をも厭わない…とかいう感情だろかと。だとすれば、ちょいと依存が過ぎないか?なんていう、自己分析をしてみたり。

  「…なあ、これってどうよ。」

 馬鹿の考え休むに似たりとか、思ってねぇか?なんて。物言わぬ花へと話しかけてる、邪妖一門の総帥殿だったりするのである。






            ◇



 気がついたら自分を包む いつもの温もりがない。そろそろ日なかの気温こそ上がり始めたが、朝晩はまだまだ、あの腕にくるまれているのが十分心地いいのに。それはそれはゆっくりと、深い眠りの中から意識が覚めるその時に。混沌の中から様々な物の輪郭がはっきりし始めるその最初。夜着越しの相手の温みとか、いたわるように護るように、自分を包み込んでくれている腕の重みとか。頬が触れてる懐ろ、胸板、絡まってることもある脚同士なんぞの、ごつごつとした相手の肢体の質感とかを意識し、堪能するのが。ささやかながらも えも言われぬ至福をもたらす、格別の目覚めであるというのに。無論のこと、そんな甘ったれたこと、彼奴に直接言った覚えはないけれど。だからって勝手に、とっとと去っておるのではないと。意識が覚醒してゆくのと同時に、ちょっとばかり不機嫌になりつつもあった、金眸金髪の陰陽師であったが。

  「…葉柱さん? どうされましたか?」

 そんな小さな声が、遠慮気味に立ったのへ。おやと反応すると、そのまま素早く…不機嫌もまどろみも脱ぎ捨てて、閨の上へと身を起こした、うら若き術師殿。薄絹をすべらかした几帳を重ねることで、空間を仕切った閨からでも。広間の遠い向こう側、妻戸を1枚だけ繰り開けた戸口から、その外に訪れていた朝の明るさは望めており。他の板戸や室内の薄暗さを刳り貫いたようなそこには、まだ完全には開け切らぬ早いめ朝の、黎明と暁光との入り交じったような白が満ちた、長四角の窓が縦に開いていて。そんな四角の下辺に、二人ほどの人影がある。相変わらずに結髪してない、あるがままのざんばらな髪を長い指にて梳き上げつつ、手探りで適当に傍らから掴んだ袷を肩へと羽織りながら立ち上がれば。そんな気配が向こうへも届いたか、
「お館様、葉柱さんが…。」
 広間から庭へと突き出した、回り廻廊に連なる濡れ縁で、床へと顔をつけるほどにも這いつくばって屈み込んでた書生の少年が、その身を起こすと不安げなお顔を向けて来る。普段なら…お館様がご自身でお起きになられるまではあまりお邪魔してはいけない母屋だと、重々分かっている彼だのに。今朝は何だか、何処からだか不穏な気配がしていたそうで。それでそぉっとあちこちを覗いて回っていた彼が、ここも一応と運んでみたところが、濡れ縁へ体の半分ほどもをはみ出させ、彼が倒れているのが見えたらしい。そんな傍らへと出て来た御主
あるじが、
「…何をやっとる。」
 胡亂なものでも見るように、きゅううと目許を眇めて見せる。腰や脚の曲がりようから察して、屈んだ姿勢のまま横ざまに倒れたようであり、随分と着古した単
ひとえを夜着として下ろしてたものの上、彼もまた適当な袷を肩に羽織ってただけという、いかにも間に合わせの恰好をしており。長さの半端な裾からにゅっと伸びた脛が、ともすれば寒そうな印象。その手元には、
「…何でしょか、これ。」
 ぱたりと倒れた彼自身の前腕が、板の間との間に押さえ込んでる小枝があって。かさりという乾いた音に目をやれば、庭先の、僅かに残った玉砂利の上、折り目のついた白い紙が落ちている。何の墨跡もない白紙が一枚だったが、手を伸ばしかかったセナの腕を、横合いからわざわざ掴み取って押しとどめ、
「触らぬ方がいいぞ。」
「お館様?」
 まだまだ幼い大きな瞳が振り返って来た先では、無表情のままな白いお顔が…心なしか仄かに強ばっており、

  「馬鹿者めが、余計なことをしおって。」

 それらをして全てを見透かしたからだろう。倒れている相手へのものにしては少々辛辣にも、罵倒句めいたお言葉がその口許からぽろりと一言飛び出しており。そんなお言いようをなさったくせに、じゃあ“迂闊な奴め、自業自得よ”と見放して、そこへ放っておくのかと思えば…そうでもなく。
「………。」
 板の間の上なんぞへ力なく転がっている精悍な横顔を、すぐ間際へと膝をついてまでして見下ろして。その頬や額へとこぼれ落ちたる黒髪を、細い指先がそぉっと掬う。やつれた上での後れ毛にも見えたそれらを退ければ、眠っているだけであるのだろうか、それはそれは穏やかな無表情でいると判る、黒の侍従殿であり。
「お館様、葉柱さんは一体どうされたのですか?」
 大事ではないのなら、それなりの対処があろうにと、事情が見えない不安さから重ねて訊いた小さな書生くんへ。視線や表情は動かさぬままながら、応じてやったお師匠様。
「なに、封印の咒をかけられてあった文をな。こやつめ、迂闊にも勝手に拾って開きおったのだ。」
 中身は単なる白紙だった不審な文。枝へと結ばれて、いかにも艶っぽい装丁にされて濡れ縁へでも置いてあったのだろうそれを。何だこりゃと不用意に拾い上げ、何の警戒もなく広げた途端に、香と共に焚き込めてあった何らかの咒が襲い掛かっての…この結果であるらしい。
「どこぞの悪戯者か、もしくは未熟な術師の端くれが、俺への意趣返しを仕掛けたものだったのだろうよ。」
 不審な気配だけを感じ取り、蛭魔が触れるその前にと改めようとしたのだろうと。そんな背景が判ってみれば。拙いながらも策を講じようとしたのだろう気遣いは擽ったいが、それでもやはり…。
「まったく、何をまた余計なことを。」
 ほんに余計なことをしおってと。倒れている姿がいかに心胆寒からしめたかの方をついつい恨んでの、愚痴めいた言いようも出ようというもの。
“いつも偉そうに言うておきながら、こんな他愛ないことであっさり倒れてどうするよ。”
 何かあったら眞の名で俺を呼べと、事ある毎に言うくせに。こんな呆気なくも沈没させられていては世話はなく。彫りのすっきりとした目許といい、男臭い野生を含んで引き締まった口許といい、日頃と何ら変わりのない様子でもあり。大した咒ではないなと、お呑気にも眠っているだけなのを幸いに。叩き起こすのをちょいと控えることにした術師殿。常なら自分の方が後から起きることが多い故、見るのが貴重なその寝顔、閨より明るい中にてつくづくと堪能していたところが、
「う…。」
 そろそろ咒の効果が薄れて来たか、意識が現世へと向かって浮かんで来たらしく、長い息を一つつくと、その口許がもぞもぞと動いて。

  「…………つゆくさ、…あや、め? ぁざみ、か?」

 いくら静かな朝だったとはいえ、あのその…口の中に半ばほども籠もっての声だったから、全部がはっきり聞こえた訳じゃあない。セナとしては、何かしら訊かれたらそうお答えしようとついつい思ったその寝言へと、

  「…ほほぉ。」

 妙に、くっきりとしたお声で応じたお師様であり、そこから あっと思った時にはもう、さっきまでいたわりの優しさに満ちていた同じ手が、素早く伸びてがっしとばかり、総帥殿の胸倉を掴んでおり。そのまま、結構重いだろうに、相手の上体をぐいぃ〜っと引っ張りあげてから、
「呑気に寝腐ってんじゃねぇよっ! おらおら、とっとと起きなっ!」
 がくがく揺さぶっての“早く起きないとガッコに遅れるぞ”態勢。
(こらこら) 何とも判りやすい対応を見せたもんだから、
“はやや〜。じゃあやっぱり、さっき聞こえたのって…。”
 自分にだけの聞こえ方じゃなかったんだ。ツユクサさんとかアヤメさんとか、そんな名前のお知り合いの夢を、こんな状態の中でご覧になってた葉柱さんであるらしいと。ふと思ってしまったのが自分にだけのおませな感慨ではなかったことを確認しつつ、
「…お館様、あんまり揺さぶると、首を痛めてしまわれますよ?」
「いいんだよっ! このっくらいの刺激でも与えんと、こいつの脳みそはなかなか起きんらしいからの。」
 ウチにはアヤメもアザミもいねぇしなと、ああやっぱりそれで怒ったお館様であったらしい。こんな他愛ない人たちを困らせようとするがため、ややこしい咒を頑張って習得し、見つかったらどんな目に遭うかとどきどきしながら、一世一代の罠を仕掛けた真犯人さんが、ある意味 可哀想になったセナくんだったりもしたそうでございます。
(苦笑) まだ朝早いんですから、どうか皆様、お静かに。







  〜 おまけ


 夢というのは、観ている人が壮大な長さのものだと感じても、実際は一瞬だけの代物である場合が多い。昼間のうちに五感で得た膨大な情報は一旦とある部位にて留め置かれ、眠っている間に、脳内にそれぞれ格納され直す。その整理をする過程で放たれる電気信号が、インパクトのあったことやそれに関連する記憶が見出しだけ、眠りが浅くなって半分ほど覚醒した意識へとチラ見状態ではみ出すのが夢であり。ところで人は、断片的な要素をつないで物語を構成する性分、自分を納得させ安堵するのに必要な“結論”を求める傾向があるがため、そんな情報の断片を得ると、無意識にもつないでお話や一連の情景へと再構成してしまうのだそうで。よって、それがドラマや映画なら何十分もかけないと“これがこうで、それがどうで”という展開を提示出来ないような、込み入ったキャスティングやあらすじなもんだから。そこから長い夢だったと解釈しているだけで、実のところは一瞬の脳の判断や反応のなせる技だったというケースの方が断然多いのだ。

  「………で?」

 だから、女の名前なんかじゃなくて。夢に出て来た花の名を、あーでもないこーでもないと思い出してただけなんですよと、結局、手近な柱にごっつんと後頭部をぶつけられた弾みでやぁっと目が覚めた総帥殿。だってのに、不機嫌なお館様を宥める方を優先する辺りが、相変わらずにお優しい方だなぁとセナを感心させていて。だってのに、当のお館様のご機嫌斜めはなかなか収まらないと見え、
「森の中に封じられてたってのは、やっぱり封印の咒をかぶっちまったせいだろな。」
 恐らくは俺への嫌がらせだったのだろうにな。余計なことをするからそんな目に遭うのだと、眠らされたことより酷い目に遭わせた人から言われていれば世話はなく。
「いつもいつも、俺へは“困っても助けを呼ばないとはどういうことか”と詰め寄るくせによ。」
 自分だって、夢の中ででも助けを呼ばなんだのはどういうことかと、何だかよく判らないいちゃもんまでつけられて、
「…悪かったな。」
 被害者なのに謝ってたりする理不尽さよ。それでもまあまあ、まだ痛むらしい頭をしきりと気にする彼なのへ、とっとと着替えろと小袖や直垂、袴を運んでやり、畏れ多くもお手伝い下さったのは、覚束無いところをこれでも彼なりに心配してか、手をかけたくてのことだろう。やっとのこと居住まいが落ち着いたところへ、
「葉柱さん、これだったのではありませんか?」
 セナがお気に入りの図録、花や草の百科本を持って来た。開いたページにあったのが、色はなかったが形は即妙に写してあった1本の草花。アザミにもベニバナにも似た青い花で、一輪ずつで茎が伸びてたと、結構お花をご存じだった総帥様の言を元に探してみたそれは、
「ああ、これだこれ。」
「矢車草っていうんですって。」
 見様によっては矢羽根に似た小さな花が、車座に集まっている。そうかこれか〜と、感心しているそのお膝へは、いつの間にやらいつぞやの仔猫が寄って来ていて、ちょいちょいっと前足を引っかけていたりして。何ともほのぼのとした構図になっているじゃあありませんか。
“う〜〜〜。///////
 小さき者には面倒見もよくて、何ともおおらかな総帥殿ですからね。意地を張ってると、セナくんや仔猫に取られちまいますよ? お館様。
(苦笑)





  〜Fine〜  06.5.24.〜06.5.25. 


  *こんな騒動までもが彼らには日常茶飯であるらしく、
   何のこっちゃというようなお話になってすいません。
   要は彼らの他愛ない痴話げんかが書きたいらしいです。
(苦笑)

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